ラフの攻略3つのポイント

 

そろそろ春の音が近づいてきて芝も芽吹いてきました。

これから暖かくなりラフも次第に深くきつくなってきます。

アマチュアゴルファーの皆さんはラフが苦手な方が多いと思います。

今回はラフの打ち方の攻略を3つのポイントに絞って解説します。

ラフも芝の生え方や種類によって難易度が変わります。

難易度によっては選択したクラブではプロが打っても上手く打てない場合もあるのです。

さらにボールの沈み具合もしっかり見極めなければいけません。

難易度は芝の長さと密集度合いで、更にそのラフにどれだけボールが沈んでいるかで決まります。

 

目次

攻略1 ラフの見極め

 

難易度A

芝の目が詰まっておらずボールが半分以上出ている状態。

この程度ならフライヤーがかかり普段より距離が出てしまうこともあるので番手を短くすることが出来ます。

地面とボールの空間もしっかり空いているのでティーアップ状態でむしろ打ちやすい場合もあります。

ちなみにフライヤーとは、フェースとボールの間に芝が入り、バックスピン量がすくなり飛距離が伸びてしまう事を言います。

通常フェアウェイでアイアンショットするとバックスピン量は5000~8000回転と言われています。

それがフライヤーにより2000~3000回転に落ちるためです。

 

難易度B

これは芝の目も詰まり長さもしっかりあります。

難易度Bですがボールが半分近く見えているのでグリーンを狙って打てる限界です。

結果はヘッドスピードに比例しますので腕自慢の方はフライヤーを計算、自信のない方はロフトのあるクラブで脱出を優先します。

このレベルになると女性にはきつくなってきます。

フェアウエイウッドはやめてユーティリティかアイアンでフェアウェイに向かって脱出しましょう。

急がば回れです。

 

難易度C

これは芝の目も詰まり長さもしっかりあり、ボールもほとんど沈んでいます。

これだけ目が詰まっているとかなり芝の抵抗でヘッドスピードが減速しますので、アイアンでもミドルアイアンが限界と思います。

プロのレベルであればもう少し沈んでいても狙っていきますが、計算できない部分が大きいので厳しいショットとなるはずです。

番手通りの距離が出るかどうかは50%といったところです。

 

攻略2 芝の抵抗を知る

ボールの邪魔にならない場所で素振りをし、芝の抵抗を感じます。

芝の抵抗の大きさで、インパクトでの減速と、芝のせいでフェースがかぶってしまうためその度合を計算するのです。

注意点はできるだけボールのある状態と似た場所ですること。

ボールの沈んだ深さまでしっかり素振りすることです。

度合いに応じてあらかじめフェースを開いて持ちます。

但し、ラフは所詮罠であるため、開き度合いや減速度合いはあくまで勘で明確な数値があるわけではありません。

経験により精度をあげなければいけません。

 

攻略3 ダフリを恐れず芝ごと打ってお終い

皆さん、上級者はボールギリギリに鋭角に打ち込んでいると思いがちです。

しかし、実際にはかなり手前からクラブは入射しています。

以前プロやトップアマのラフの動画を検証しましたが、そんなにボールギリギリではありませんでした。

なので悪く言えば大雑把に多少ダフっても良いくらいの気持ちでのびのびスイングすると良いと思います。

いくらラフがきつくても所詮は芝です。

アイアンをトップから叩き落として、芝に負けてボールの沈んでいる高さまで届かないわけないのです。

届かないのは前に飛ばそうとクラブを引っ張るようにフォローを出そうとするからです。

ラフの抵抗を感じるのはインパクト後です。

なので最初からフォローを考えず「打ち込んでお終い」のつもりで打って下さい。

自分ではインパクトで終わっているつもりでも自然に振り抜けていることが多いはずです。

もし本当に打っておしまいで地面に刺さったままならよほどの深いラフなはずなので当然の結果と言えます。

この時のボールは普段より低めになり、スピンもかからず棒球になります。

距離は欲しい気持ちはわかりますが一番手でも下げてロフトを確保して下さい。

 

ラフは見極めから(まとめ)

ラフというのはバンカーや池などハザードとは違ったコースの罠です。

季節によってやグリーンキーパーの整備状況で難易度を調整しています。

夏場のラフはとても深く、強い抵抗をみせます。

まず、ラフは見極めが肝心です。

今回説明した難易度A,B,Cにあったポイントをしっかり意識して判断する必要があります。

単純に距離で番手を選ぶのではなく、難易度に応じてクラブを選択して下さい。

200ヤード残っていても難易度Cならばサンドウェッジで精一杯のときもあるのです。

それらを加味して後はボールを打つのではなく芝ごと打っていくイメージです。

そして振り抜こうとしないことがラフを上手く脱出するポイントです。

最後にラフはラッキー、アンラッキーを生むライです。

届かないと思って軽く振ったつもりがフライヤーで距離が出てナイスオン!なんてことも起こるのがラフの醍醐味です。



ABOUTこの記事をかいた人

有限会社アローコーポレーション
代表取締役
日本プロゴルフ協会ティーチングプロ

高木覚
愛知県春日井市でゴルフレッスンスタジオ、ジーキューブテクニカルセンターを運営しています。
上達に有効なマンツーマンレッスンと、書籍や雑誌の連載になるようなユニークな理論で、初心者からプロまで幅広いお客様に来ていただいています。
ゴルフがもっと上手になりたい方、早く100を切りたいと思っている方、一度遊びに来てくださいね。